大家さんは滞納家賃を敷金から差し引いてはダメ

してはダメ!滞納家賃を敷金から差し引く

本当に困ったものです。

また家賃の滞納が発生しました。

この入居者(Nさん)は私がこのマンションを購入する前から住んでいただいています。

 

 

だいたい15年ぐらい住んでいただいている感じです。
この入居者が家賃滞納をしてしまいましたが、入居当時から家賃の保証会社に入ってもらっていなかった様で、家賃滞納をした場合私が直接、督促や回収をしなければなりません。

 

古い所は私が自主管理しているのです。

 

あ〜大変〜。

 

家賃の滞納社の対応は慣れていますので、そんなに気にはならないのですが、なかなか会えない事が多く、無駄に時間がかかってしまいます。

 

放っておく訳にもいかないので、何度か訪問をさせて頂きました。

 

数回訪問後、やっとお会いする事ができ早速、督促から家賃回収のお話を進めていきました。

 

事情をお聞きするとご主人が転職してちょっと収入に影響したせいで2カ月の家賃滞納になったみたいです。

 

来月の家賃から今まで通り払っていくから、滞納した家賃は敷金から差し引いて欲しいと言ってこられるのです。

 

 

困ったものです。

 

 

何らかの形で家賃を払っていただける姿勢はうかがえるので、大家さんとしては有り難い事なのですが、敷金との差し引きは私の中では「ナシ!!」です。

 

なぜならば、敷金は前の所有者の収入になっており、私が購入した時点で私が敷金の返還分は負担するようになっています。
実際に敷金が私の手元にないという事は家賃を差し引くと現時点では赤字になります。

 

 

絶対にイヤ〜!!

 

 

 

 

 

 

以前、宅建協会の月刊誌に滞納家賃と敷金を差し引きについて記載がありましたので紹介します。

 

入居者から滞納家賃を差し入れている敷金から差し引いて欲しいと要求された時の対応について。

 

 

法律上入居者はそのような要求はできないのです。

 

「敷金を差し入れた場合、賃借人は、債務不履行がない事を条件に、その返還を請求しうる」
(大審院・大正15年7月12日判決・民集5巻616頁)
「建物の賃借人から賃貸人に対し敷金が差し入れられていても、特段の事情の無い限り、賃借人が賃料を滞納した時は、これを理由に賃借人は賃貸借契約を解除する事ができ延滞賃料額から差し入れ敷金額を差し引くと賃料の延滞分が一か月分にも満たないとしても、右契約解除が信義則に反し権利濫用となるものではない」
(最高裁・昭和45年9月18日判決・判例時報612号57頁)

 

上記のような判例があるとの事ですが、むずかしい文章でよく分かりません・・・。

 

簡単に言いますと
大家さんは入居者が退去する際に問題がなかった事を確認し預かっている敷金を返さなくてはなりません。

 

入居中は特別な事情がない限り敷金からの差し引きはできません。
家賃滞納があった場合、賃貸借契約が守られていない事で大家さんから契約解除ができます。

 

その時、大家さんは預かっている敷金から滞納家賃を差し引く事ができます。
入居者は賃貸借契約を守らなかった時は大家さん問題に対し敷金から差し引くことに対し文句は言えません。

 

こんな感じですね。ちょっと違うかもしれませんが。

 

話を戻します。
今回の具体的な場合の対処方法として、私はNさんに敷金から家賃を差し引くことはできないとお断りしました。
もし差し引く場合は賃貸借契約を解除し退去して頂かないといけません。

 

遅れた家賃をお支払いいただくか、退去して頂くかどちらかになります。

 

Nさんは困っていましたが、6万円の家賃を2カ月滞納しています。
合計12万円です。
その12万円を4カ月に分け月々の家賃6万円に3万円プラスし来月からお支払いいただくお約束ができました。

 

私の中ではちょっとした、かけ引きもありました。
このまま家賃を滞納したまま退去もして頂けない状態になるかもしれません。
居座り状態です。

 

ちょっと不安はありましたが、翌月からの家賃に3万円プラスされ振込みが確認できました。

 

よかった〜。

 

大家さんにとって、入居者からお預かりしている敷金は何があっても差し引きしてはいけません。

 

家賃の滞納やその他にかかる費用はその都度回収していかなくてはなりません。
敷金は大家さんにとって切り札になります。
なるべく多く預かっておく方が有利です。

 

こちらも部屋をお貸ししているのですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関連ページ

大家さんの家賃滞納者に腹を立てない考え方
家賃滞納者の対応は結構大変です。なかなか会えない事が多く、家賃回収する為には手間暇、時間をとられる事もあります。しかし、家賃滞納者とは上手く付き合っていかないと、入居者の権利を主張され大家さんが不利になる事があるのです。
家賃滞納の対策は入居時に決まる
入居時に保証人と保証会社をきってりつけておかないと何かあった時にめんどくさい事になります。通常であれば家賃滞納は保証会社が保証してもらえるようにしておかないと、保証人が確保できていても中々回収ができないのです。入居時に必ず保証会社と契約してもらうようにしなければなりません。
家賃滞納入居者からの甘い誘惑 家賃回収はいかに
私のマンションに離婚したての若いシングルマザーが入居してきました。一生懸命ひたむきな入居者でしたので応援していました。しかし、生活態度が急変し雰囲気もすっかり変わっていきました。キャバクラ嬢の様な感じです・・・。最終的に家賃滞納までしでかす有様です。いつものごとく家賃回収にいくと何だか様子がとても変です。
家賃滞納者から家賃回収のする方法−大家さん実例
入居者から家賃滞納が始まると家賃回収は手間がかかってしまうことが多いです。少し待つとその分、家賃滞納額も増えてくるので早い段階で回収していかなくてはなりません。保証会社の加入があれば家賃の保証はしてもらえるので問題は少ないです。保証会社がない場合は大家さん自ら督促・集金をしなければなりません。弁護士や明け渡しの裁判をしても大家さんに徳はありません。管理会社をうまく使い素早く回収してしまいましょう。
生活保護者の家賃滞納回収方法
生活保護を受けている方を差別してはいけません。入居の条件が合い、問題が無いと判断できれば入居してもらうようにしています。しかし、生活保護の不正受給者は許せません。そうゆう人に限って家賃を滞納する人が多いです。
これが実際に取り交わされた借用書です
家賃滞納者と借用書を取り交わす事ができました。滞納家賃の回収はなかなか難しいですよね。はっきり言ってむかつきます!法的に家賃を回収する為には借用書か金銭消費貸借契約書を巻いておくと有利です。保証人まで透けて、実印と印鑑証明まで添付してもらえればいい感じ。

トップページ プロフィール 用語集 Q&A サイトマップ お問い合わせ